心配するなって言ってくれたのは流川。
でも、オンナにしか分からない勘っていうのもある。
光太くんのことだって、もっとちゃんと怒ってほしいのに。
なんとなく込み上げてくる不安、焦り。
流川が私をちゃんと想ってくれてるのはわかっているけれど。
私がハラハラしてしまう一番の原因は、
１回も好きだって言ってもらってない。
そこなのかもしれない。
そういうことを軽々しく言うような人じゃないってこともわかってる。
でも１回くらい、言ってもらいたいな。
「流川……」
もう一度ぎゅっとしがみつくと、
「ん？」と言った流川は私の頭に自分の頭を乗せた。
