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「唯衣さん、料理も上手なんですね!」



フライパンを振っている私の隣で、


光太くんが感嘆の声を上げている。



「料理も、ってなに? 私、光太くんに何か得意なこと見せたっけ?」


「たまに見せるボケも最高じゃないですか!」


「は……?」


「バイト中、オレいっつも笑ってますよ、唯衣さんと麻紀さんのコント」


「……」


「おもしろいし、カワイイし。そんなところが好きなんです」



言ったあとでハッとした顔になった光太くんは、真っ赤な顔で照れている。


また告白されたよ……。



「ちょっと! まだなの? サラダだけでは足りないわよ!」



テーブルで、オネエマンが催促している。



「今やってますからっ」



もうっ。なんで私がこんなに大人数の夕飯を作らなきゃなんないわけ?



しかも突然のことだったから冷蔵庫の中の在りものでチャーハンくらいしか作れないし。



ご飯の量が多くて、バーベル並だし、このフライパン。



「よ、よし、出来た」


「皿はこれでいいですか?」


「うん」


「あ~~、唯衣さんの手料理を食えるなんてシアワセだなぁ、オレ」


「……手伝ってくれるのはウレシイけどさ。なんで光太くんまでいるのよ」


「言ったじゃないですか。唯衣さんの安全を確認できるまでオレが守りますから!」


「……」



お皿に盛ったチャーハンと、簡単に作ったスープをテーブルに運んだ私と光太くん。



7人が揃ったところで、



「じゃ、食べましょ。いただきまーす」



オネエマンの指揮で夕食がはじまった。