カエルの頭をちょっと下げて、ひょこっと顔を出した私に、
「いいか? 元はといえばお前のせいなんだからな」
「え?」
なんか……オネエマンと同じようなこと言ってる……。
「なんで私のせいなの?」
「カギかけねーでおいたろ? オレが帰って来たときにはすでに中にいたんだよ、留美が」
「流川より先に入ってたってこと?」
うなずいた流川は、
「何してんだって言ってやったんだよ」
「も、もしかして……それだけでオネエマンをベランダに放り出したの? いくらなんでもそれはヒドイんじゃない?」
流川の話によれば、クリスマスパーティを開こうって計画をしてくれたのはオネエマンだったよね?
流川より一足先に着いて、部屋のカギがかかってなかったから入って待っていたってことでしょ?
「か、かわいそう過ぎる……」
「何がかわいそうだ。だまされたのはオレだぞ」
「え? だまされた?」
聞き返すと。
「いや、」
流川はちょっと視線をそらした。
「?」
「だまされたって言うかな、ま、飛びついてきたんだわ、留美が」
「飛びついてきた?」
「2人だけだったからな、部屋の中に。危うく押し倒されそうになったわけだ」
「ぎゃっ。そ、それは追いだして正解っ!」
流川の裸体を見たときの、あのオネエマンの興奮状態。
引きはがそうとしたって、なかなか手を離さなかったもんね。
ダメダメダメっ。
流川はもう、私の流川なんだからっ。
……って……、

