カエルを連れて流川の部屋に入って、ちょこんとベッドに腰掛けた私。



「……」



あまりの緊張に、何をしていいのか分からない。


とりあえず、流川が言いそうなことを思い浮かべてみる。



“髪を乾かせ”


“何だその下着は”


“リボン付けとけって言ったろ? 気がきかねーな”



それから……、


バカに、アホ。



「り、リボンなんてあったかな?」



バッグの中をあさってみても見つからなくて。


っていうか、リボンなんて小学生以来つけてないし。



「あ、そうだ。ケーキのリボン!」



箱についていたリボンがあったはず。


髪を乾かしてからリビングに戻った私は、


カウンターのすみに置いておいたリボンを取って部屋に戻った。



「なんかヘンだけど、ま、いっか」



肩までの髪だから一つにまとめることもできなくて、


金色のリボンを頭のてっぺんに結んだ。