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「あれ? 開いてる?」



玄関のノブをひくと、あっさりと開いてしまったドア。



「そうだ……。カギかけないで飛び出しちゃったんだ」



……これだもん。


バイトから帰ってきたときも、カギをかけ忘れていたのかもしれない。


だから泥棒になんて入られたんだ……。


いや、泥棒みたいなサンタクロースにって言うべき?



「どっちにしろ、注意が足りないな私……。気をつけなきゃ」



カエルと共に玄関に入って、ふと足元を見ると。



「え?」



何もないはずのそこには、オトコ物の靴がぬいであって。



「ま、また泥棒……?!」



あせったけど。



「あれ……? これって……流川の、靴?」



靴を手に取った私は、裏返したり斜めから眺めたりしてすみずみまで確かめた。



……間違いない。


確かに流川の靴だ。



「ちょっと待って。え? なんで? なんで流川の靴がここに?」



急いで靴をぬいだ私。


足が痛いことなんてすっかり忘れてしまって、ダッシュで廊下を突き抜けた。



リビングには煌煌と明かりが広がっている。


ドキドキしながら向けた視線の先にとらえたのは……、



「る……かわ……?」



クリスマスツリーの横に立っている、流川の姿だった。