「あっあのさっ!」


「お前な、急にデカイ声出すそのクセも直せよ」


「く、クリスマスプレゼント、なんか欲しいのある?」


「プレゼント? 何だよ突然」



恥ずかしさをごまかすためにふった話だけど。



「うーん……別にねーな」


「ええ~? 何かないの? 時計とかさ、洋服とかさ」


「お前は?」


「え? 私?」


「なにが欲しい」


「私は……えっと……突然言われても、思いつかない」


「だろ? いきなり聞かれても思いつかねーよ、オレも」


「そ、そっか……」



話題提供失敗。


じっと、ひざの上から私を見上げてる流川。


ううっ。アルコールでちょっと潤んだその目がまた……色っぽい。



「あっ、そうだっ!」


「だから。デカイ声出すなって」


「カエルが見つかりますようにってお願いしてみる!」


「は?」


「サンタクロースに!」



あ、アホだ私……。


苦し紛れに出た言葉が幼稚園児並みだなんて……。



「なんだよそれ」



クスクス、ひざの上で笑う流川の振動で太ももが揺れる。



「あは、あはははは……」



情けないのかくすぐったいのか、


流川をのせたまま、笑うしかなかった。