「ええええ……どうしよう、ホントに。後藤さんはどうするんですか?」


「アタシはさっき親戚の人間に連絡したよ。あんまり仲良くないんだけどさ、こうなったら仕方ないからね。

吉沢さんは? 学生さんだろ? 親戚とか近くにいるのかい?」


「親戚……いないです」


「そうかい。困ったねぇ」




どうしよう……泣きたくなってきた。


私、なにか悪いことでもした?



半べそ状態で視線を向けた先。




「……あ、あれって……私の……」




なんだか見覚えがあると思ったら、


塀の上に引っかかってひらひらと風に揺れていたのは私の水玉パンツだった。


取り込んで、床の上にそのままにしておいたやつだ。




「本気で泣きたい……」


「まあまあ、誰もあそこに引っかかってるのが吉沢さんのパンツだなんてわかんないから安心しな」




私の肩を、後藤さんがぽんぽんとたたく。