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「げぷっ」



食後のデザートのつもりで食べたお菓子が多すぎたらしい。



「汚ねーな。ゲップなんてすんなって言ってるだろ、一応オンナなんだから」


「ごめんごめん。なんか飲む?」


「ビール」


「はいはい」



流川にビールを出してやって。


自分はお茶を入れてソファに座った。



「さっきのトナカイ、可愛かったね」


「そうだな」


「もうすぐクリスマスだね」


「ああ……そうだな」



何となく、流川の返事がしぶい。


1本目をぐぐっと飲んでしまった流川は、2本目のビールを開けてカレンダーを見た。



「今日何日だっけ?」


「21日だよ。あと3日でイブ。あ、冬休みもあさってからだ。わ~い休める~」


「お前、ちゃんとマジメに受けてんのか授業」


「失礼な。受けてるよちゃんと。でも休みになればほら、」



流川といれる時間も増えるし。


言いかけて口をつぐんだ。


……海外。


その言葉が頭に浮かんだから。



聞こうかな、どうしようかな。


迷っているうちに。



「え? ちょ、ちょっと」


「借りるぞ」


「ぎゃ、ぎゃぼ」



ごろっと横になった流川が、私のひざの上に頭をのせた。