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「なんか……買い過ぎたね」



結局、焼きそばじゃ足りなかった流川のお腹を満たすために買い物に出た私たち。



「お前のお菓子がほとんどだろ、これ」


「そんなことないし。1週間分の食料だから重いだけだし」


「この袋はまるまるお前の分だぞ」



そう言って、流川が掲げたのは確かにお菓子だらけの袋。



「だ、だって流川も食べるじゃんっ」


「オレがいつ食った? 見たことあるかお前」


「……ない」


「一気に食うなよ。また腹出たとか騒ぐんだろ」


「ばっ! さ、最近食べれなかったからちょっと痩せたもんっ」


「どれ、見せてみろ」


「ぎゃっ! ダメっ!」



伸びてきた流川の手を阻止して後ずさる私。


こんな道端でなんてことっ!



ははっと笑った流川は、長い足を動かしてまた歩き始めた。


その後を、ててっとついていく私。



少し遠回りして歩く帰り途。


空の上には、薄い雲に隠れたお月さまが浮かんでいる。



薄明かりに照らされた道の上、



「お」


「うわっ」



公園をぐるっと取り囲むように彩られた木々のイルミネーションに、


私と流川の足が止まった。