「は、はいぃっ」



やっぱり。


いよいよ今夜……。



ギクシャクしながら部屋に戻って、髪を乾かして。



「し、失礼します!」



流川の部屋のドアを開けると、



「ばっ、バスタオル!!」



ベッドに寝そべっていた流川はまだその格好だった。



「何なんだお前、さっきからバスタオルバスタオルって」


「何で服着ないのっ」


「……そんなの……、決まってるだろ?」



起き上がった流川が近づいてくる。


両手をバンっとドアに押しつけた流川に、私は完全に包囲された。



「さっき言っただろ、覚えとけって」



――ニヤリ。



「で、出た」


「ん?」


「な、なに?」


「ベッドの上で教えてやるよ」


「/////」


「ほら、来い」



腕を引っ張られて。


ベッドに座らされて。


目の前で横になった流川は。



「お前のせいだからな、カタくなってるのは」


「ええええっ!!??」



そ、そんな大胆な……っ。



「責任とれよ?」


「は、はいぃっ。え~っと……」


「肩と腰、30分のマッサージ」


「……へ?」


「ヨロシク」


「ま……マッサージ?」



うつぶせになった流川は、あっちを向いてくくくっと笑った。