背中に流川の体温を感じながら、はあっとため息をつくと、



「ため息つきてぇのはこっちだぞ」



笑いを含んだ小声が耳元で聞こえて。



「……だってさ……」



ちょっとその気になってた私だって……



「残念なんだ?」


「え?」


「オレと、できねーの」


「う……」



は、恥ずかしいけど……そう。


残念。なんか。



「まあ、次はホントに覚悟しとけよ」


「え?」


「今夜の分と、次の分、大変だそ、お前」


「ええっ?」


「全部確認してやるからな。胸だけじゃねーぞ」


「え……あ……ええっ……」



目を丸くして振り向いた私の顔をふふんと笑って見ている流川は、



「オレを待たせるんだから、当然だろ」



私を正面に向き直らせてから、頭を撫でて、キスをくれた。





「おやすみ」


「おやすみ」




流川との初めての夜は、


もうちょっと先になりそうです。



ふう……。