もしかしたら今夜……なんて思いながら温泉につかっていた私は、


イケナイ妄想で頭の中がいっぱいになっちゃって。



……まだ、早いよね?


いくら両想いチックになったからって、やっぱりまだ……早いよね?


なんて思いつつ、カラダの隅々まで磨き上げてみたりして。



のぼせてフラフラになりながら戻った部屋の中、


浴衣姿で待っていた流川に……さらにのぼせた。




「……そのビジュアル、反則」


「あ?」




仲居さんが運んできてくれる夕食を食べながらも、ずーっと緊張しっぱなしだった私は。



「いえ~~い! 流川、かんぴゃ~~い!!」



弱いくせに。



「……飲み過ぎだ、お前」



はい、……飲み過ぎました。




そのあとの記憶がまったくない。



目が覚めたら、部屋の中に日が差し込んでいて。


頭は割れそうに痛くって。


どういうわけか、きちんと布団に寝ている自分を不思議に思いながら隣に目をやると、



「うわっ!」



カエルの顔。超アップ。


その向こうの布団の上に、起きぬけの流川の顔があったというわけ。