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「そんなにガチガチになんなって」



不安と緊張ででっかいカラダがさらに岩みたいになってるオネエマンに流川が言った。



「だってぇ……」


「あのな、緊張してんのはこっちだぞ」


「わ、私も緊張する……」


「お前は余計なこと言うなよ。急に変なこと言ったりするからな」



オネエマンのマンション前。


私と流川とオネエマンは、


横一列になって深く深呼吸をした。



「なんでオレが着いてこなきゃなんねぇんだよ」



ぼやく流川に、



「アタシ一人じゃ不安なのよぉ」



流川の腕にすがりつくオネエマン。



「あああ……。流川、大丈夫かな? いきなり怒られないかな、私たち」



もう片方の腕にしがみつく私。



「行くしかねーだろ。ここまで来たら」



両脇の私たちをあきれたように眺めながら、流川は足を進ませた。