英語の授業中。

先生が何を言ってるのか全く分からない。
英語だから...?

いや,たとえ耳に入り込む言語が日本語であったとしても聞き取れなかったろう。

小夜の言葉が頭から離れず,さっきからそれがグルグルしてるのだから。




『俊に言ったげて(*´Д`)=з』

『...何を(p・ω・)?』

『好きって(-з-)』

『......はぁ(((゜д゜;)))??』

あの後の私達の会話。その後すぐに先生が教室のドアを開けたから,突然過ぎて意味の分からない会話は中断された。

小夜が自分の席に戻る。

私にノ-トを渡したまま。



..........ノ-ト!!!

とりあえず急いで小夜の訳を写し,

―訳ぁりがと!―

とだけ書いたメモを挟んで,友達を通して返した。

バケツリレ-みたい。



不意に後ろの席のコにつつかれた。

振り返ると,ハ-ト型に折り込まれたメモ。

勿論,小夜から。



―Dear→鈍感奈緒

ぃぃょ~ァタシ今日当たらんし☆

From→小夜―



この先生は,日にちと出席番号を照らし合わせて生徒を当てる。

小夜が当たらないのは分かってたけど,授業中にノ-トを借りっぱなしとゆうのは...

てか,鈍感て...

言われる心当たりはあった。


でも今は...分かってるょ。