卓が階段を降りてくる音が聞こえてきた


あの二人がどんな話をするのか気になってしょうがない


私は素知らぬフリをして部屋から出た


「泉…俺…どうしたらいい?嫌ならこのまま二階に上がる」


「好きにしたら?」


そっけなく答えたがすぐにまた卓に冷たく言葉を放つ


「あの子、話あるらしいし、卓がケリつけないとまた来るよ!」


「…わかった」


わかった?何が?どんな話をするつもり?


卓はガラスケースの向こうにいる小林に話しかけた


「どうした?」


「先生…どうして辞めちゃったんですか?」


二人の会話が聞こえてくる