偽りから本物へ

黒木は私のことをお構いなしに

自分のペースでどんどん拾って

いく。

私は、そんな黒木について行くの

で精一杯だった。

そしたらいつの間にか黒木が居なく

なっていた。

私は完全に迷子になっていた。

「もぉ嫌!!」

叫んでも何しても無駄だった。

それからどのくらいだろう・・・

どこからか遠くの方で翔が

私の名前を呼んでる人が居る

気がする・・・空耳かな?

ううん。違った。それは紛れもなく

翔だった。