何とか彼女に、自分の存在を見て貰いたい。
久し振りにヒデの隣でスロットを打ちながら、頭の中に過ぎった新たな願望。
出て来たメダルを箱に詰めると、ことみちゃんが箱を受け取り、メダルを流してくれた。
話しかけるチャンスなのに、頭の中には何も浮かばない。
差し出してくれたレシートを受け取る事も無く、カウンターを指差すと、ことみちゃんはいつものように景品交換をしてくれた。
「あまりが24枚ですが、おタバコでよろしいですか?」
「いや…あの…のど飴…」
真っ白な頭のまま、視界に入った交換枚数2枚の小さな袋。
「え?全部ですか?」
少し驚いた表情をする彼女に黙って頷くと、彼女は飴を数えながら小さなビニール袋に入れてくれた。
やっと間近でジッと見る事の出来た彼女の横顔。
ハッキリとした二重瞼に、小さな唇。
「お待たせ致しました」
視線がぶつかった瞬間、目を逸らし、持ちやすいように広げてくれている、ビニール袋の取手を掴んだ。
12個の飴が入っているビニール袋をポケットに詰め込み、小さな達成感を胸に帰宅した。
…毎回こうすれば、印象に残るよな。まずは一歩前進かな?…
久し振りにヒデの隣でスロットを打ちながら、頭の中に過ぎった新たな願望。
出て来たメダルを箱に詰めると、ことみちゃんが箱を受け取り、メダルを流してくれた。
話しかけるチャンスなのに、頭の中には何も浮かばない。
差し出してくれたレシートを受け取る事も無く、カウンターを指差すと、ことみちゃんはいつものように景品交換をしてくれた。
「あまりが24枚ですが、おタバコでよろしいですか?」
「いや…あの…のど飴…」
真っ白な頭のまま、視界に入った交換枚数2枚の小さな袋。
「え?全部ですか?」
少し驚いた表情をする彼女に黙って頷くと、彼女は飴を数えながら小さなビニール袋に入れてくれた。
やっと間近でジッと見る事の出来た彼女の横顔。
ハッキリとした二重瞼に、小さな唇。
「お待たせ致しました」
視線がぶつかった瞬間、目を逸らし、持ちやすいように広げてくれている、ビニール袋の取手を掴んだ。
12個の飴が入っているビニール袋をポケットに詰め込み、小さな達成感を胸に帰宅した。
…毎回こうすれば、印象に残るよな。まずは一歩前進かな?…