僕は、リビングでカップラーメンを食べながら、目の前にある紙をぼんやりと見ていた。

紙には一言「ごめんなさい」とだけ書かれていた。

ピラピラの紙の裏を覗いて見ると、何も書かれていない。

『お姉ちゃん、本当にお母さんは何処かに行っちゃったの?』

僕は、
この紙だけで、お母さんが出ていったとは思えなかった。

第一、出ていく理由も無いのに。