不安になりながら鍵を挿し込むと、玄関の鍵が開いていた。

僕は唾を飲み込んだ…

『誰かいるのかな?』

僕はドアノブを握りながら、呟くように独り言を言った。


『ただいま…』

僕は、遅い時間に帰宅したから怒られると思いこっそりと室内に入った。

でも、部屋は暗いままで誰もいそうにない…

子供の僕にも解るぐらい、家の空気がいつもと違う…

『お母さん…』

『ミサキお姉ちゃん…』


部屋を見渡すと誰もいない…


時計を見ると、七時半過ぎ。

いくら七月で明るかったとはいえ、僕は少し遊びすぎたと反省した。

『みんな僕を探しに行ったのかな…』

お腹が空いた僕は冷蔵庫をあさっていた。

すると玄関で物音が…