酒が回ってくるとどうしても話す内容が愚痴になってしまい、会社の上司の話になってしまいがちである。

「そういえばお前の職場って女ばっかりなんだろ?
可愛い子いたかよ?」

そういわれて一番に思い浮かんだのは担当の蒼チャン。


「今女思い浮かべただろ」

すかさず突っ込む愁司。



「そんなことねぇーよ


 確かに可愛い子はいるけどさ


オレじゃ無理だよ・・・」




「弱気になんなよ

  どんな子なんだよ」


「儚い子」


「儚い子?」


「そう」


それっきりお互い黙ったまま酒を飲み続けた。




翌日
二日酔いになったのは言うまでもない。

蒼チャンには

「酒臭い人嫌い」


そうばっさり切り捨てられた。