恋するキモチ

「前にも言っただろう。俺みたいなおっさんと付き合うとか、あいつが可哀想だろ」

答える成田に、三井はまたそれか、とため息をつきながら頭をふった。

「…おーい、杉本!」

三井が杉本に声をかける。気付いた彼女は、はい、と返事をしてかけよってきた。

「今日からある事件の捜査本部が設置される」

三井の言葉に、杉本は少しだけ緊張した面持ちになる。


何だ、三井のやつ、その説明か。


変なことを言い出したらどうしようかと思っていたが、心配し過ぎか。

ほっと胸を撫で下ろした時だった。