島田はこれから暫く、その紅葉を頭の中で浮かばせているのであろうか?

思い出があるかはわからないが、きっと紅葉がよっぽど好きなんだろう

その時に何故かふいに私は言ってしまった

なぜ言ったかは不思議で仕方ない

「少しでも出かけることが出来るんですか?見に行きましょうよ」

島田は少し驚いた反応だったと思う

「え?」って言葉から、少しの間が空いた

でも私からしたら私自身が一番驚いた言動だった

なんでこんな事を言ってしまったのか・・・呆れてものが言えない

でも島田は答えてくれた

ちょっと時間が空いて島田は言った

「少しだけなら外出できるけど、もう歩けないけど車椅子なら・・・

でもあの山を車椅子なんて無理だよ」

私「結局は、どこの山なんですか?」

島田「高尾山なんだけど・・・」

私「明日休みなんで招待しますよ。

道も調べれば車椅子でも大丈夫だと思うし・・・

万が一駄目だとしても私、車を持っているんで安心ですよ?」

島田「ありがとう。そんな気持ちだけで十分だよ、大体、

河野さんにもそこでまでしてもらう理由はないですし」と彼

私「1日遅れの誕生日プレゼントだと思ってください」