でも、彼のほうが先に言葉を出した

「うん・・・そうだよね・・・僕にとっての最後の身内だからね」

「え?」相手には聞こえただろうか?

そこで電話は切られてしまった

普通なら切れてしまってもいいことだったが

どうしても彼に声のトーンが頭を支配してしまった

そうか・・・彼女じゃなかったんだ?

洋子さんは一緒に住んでいるんだろうか?

いや、そうならこんな夜中にこんな話をしないよなぁ・・・

遠くに離れて住んでいるのかな?

でも身内って言ってたよなぁ

余計なことを考えながらタクシーを降りて

シャワーを浴びて、すぐに寝てしまった

そう、、、それが私が彼、島田健介との最初の出会いだった