「いよいよ、今日からだね?
写真コンテスト。」

「うん。そうだね。」


「桜井君は、どんな写真を出したの?」

「内緒?」


人差し指を、自分の唇に当てた。


「え~っ、教えてくれてもいいじゃん。」


少し頬を膨らませて上目使いで、僕を見た。


「お楽しみにしといて?絶対いいからさ?」


「分かった。楽しみにとっておくね。」

「ぶっさいく花梨を貼ったかもね?」


フフッと笑いかけると、余計に頬を膨らませた。


そんな花梨を見るのが、嬉しかったし、幸せだった。