「おはよう。桜井君」 少し照れた顔をした花梨が、後ろから横に並んで声をかけて来た。 「おはよ。」 そして、僕も少し照れた。 今迄は、友達としての笑顔だったのが、今は僕だけに向けてくれる。 「放課後、暇?」 どうしても逢いたい……。 「ごめぇ~ん。 今日は、どうしてもダメなの……。」 申し訳なさそうな顔で僕を見た。