キーンコーンカーンコーン…。



三時間目が始まった。


「桜井君…ごめんね?
今から教室行って?私…まだ…此処に居るから……。
こんな顔じゃ、教室に行けないよ…。」

花梨の目にはまだ、大粒の涙が溢れていた。


「いいよ。僕も此処にいるから…。
好きなだけ泣きなよ。
泣きたい時は、思いっきり泣いた方がいい。」


「あり…がと。」


それから僕と花梨は、澄み切った青空の下、二人っきりの時間を過ごしたんだ。