それから数日が経った。


僕は、花梨から屋上に呼び出された。


「何?相談って。」

「うん…。
昨日、敦君に逢ったの…。」


「うん…。」


「敦君がね?
別れたいって…。」

「水谷が?どうして…?」


「分からない…。
桜井君、何か聞いてない?」


「いや…何も聞いてないよ?
高校違ってから逢ってないし?」


「急だったから、何が何だか分からなくて……。」


彼女の目からは、大粒の涙が溢れていた。