「あっ……ごめんなさい。
じゃあ、公彦にお願いするわね?」


僕を見て、怯えながら母親が言う。


「ご馳走さま。」



「もう、食べないの?」


「いい。」


「そう……。」


テーブルから落ちた箸を拾いながら、力なく返事した。