部屋着に着替えて、リビングに行った。

「公彦、明日お母さん仕事休みだから、あなたの部屋を掃除してあげる。
だから、鍵開けておいてくれないかしら。」


掃除……?


冗談じゃない。


壁に飾った、花梨を『気持ち悪い』と
処分するに決まってるし、下手すりゃ写真部も辞めさせられるかも知れない…。

それだけは、嫌だ。

「僕が掃除をするから、お母さんは余計な事しないで?
カメラの道具とか有るし。」


「でも……。」


「いいつってんだろうが!!
僕の部屋に入るな!」


テーブルにお箸を叩き付けて、母親を睨んだ。