「全部君だけの写真だ。
これ見て分かる様に、君しか見てなかった。
君が、総てだった。今だってそうだ。」

パサッ…。


手にしていた写真を床に置いた。


「花梨…もっと君をちょうだい?」


ベッドの上で、顔を覆って震える花梨を抱きしめた。


「やめ…触ら…ないで…。」


腕を大きくバタつかせて、激しく抵抗した。


「花梨、そんなにしたらキス出来ないだろ?」


「触らないで!」


振り上げた手が、僕の頬に当たった。


「…っ!」


あんなに僕に抱かれる事を喜んでいた花梨が、僕の愛を拒否ったその行動に腹が立った。