「蓮さん!!彼女すごい人っすね!!」


興奮気味の圭介に俺も笑い返す。


「はは、アイツは別に彼女じゃねぇよ」


「うえ!?そうなんすか!?めちゃめちゃかわいのにっ」


そっかー…なんて呟く圭介。


確かに見た目は完璧なんだよな。

中身はガキっつーか、バカなんだけど。




「何?圭介あんなんがいいの?」


「う、えぇ!?」


分かりやすい奴だなー。


「アイツは止めとけ。心臓がいくつあっても足りねぇから」


俺の視線の先にいるお嬢様は、仲間に囲まれて楽しそうに笑ってる。

ははっ…まだ殴るマネしてるし。


そんな俺をじっと見た圭介は、また口を開いた。


「でも蓮さんは、そんなあの人のことが好きなんですよね?」


ははっ。


「……まーな」