「アンタは…」


圭介の視線の方へ振り向くと、案の定お嬢様が立っていた。

何でここが分かった?


つーか……


「待ってた?…俺を?」


仲間を見渡すと、全員の真剣な目が俺に向いていた。


「……何で?」


俺はとっくに嫌われた人間だと思ってた。

……意味が分かんねぇよ。




「蓮さん!!俺らずっと、本当のこと言ってくれるの待ってました」


「何があったんすか!?」


「あの日なぜ何も言わずに、チームを抜けたんすか!?」


……言い訳してもいいのか?

最低な俺に、まだこんな温かい言葉をくれるのか…?


「…信じてもらえねぇかもしんねぇけど」


そう言って俺は口を開いた。