「俺の願いは一つだけ。拓哉に最先端の治療をすること!!」


「もちろんです!!それで、拓哉様の容態は?」


そういうことなら、もっと早く話してくれてれば……

でも、蓮様ですものね。


誰も巻き込みたくないとか言って、全部自分で背負おうとするんですよね。

少しずつ分かってきました。




「頭を強く打って…拓哉は今、植物状態なんだ」


「え…?」


「医者にも何もできないって言われてる」


それ…って…。

信じられない…。

間違えた、では済みませんよ!?


「だから、お前の力で助けて欲しい」


頭を深く下げる蓮様。


「まず拓哉の問題が解決しねぇと、俺は前に進めない」


その姿から、蓮様の想いが痛い程伝わってきた。