「あっそ。んじゃな」


相変わらずの素っ気ないお返事。

そして本当に歩いて行ってしまった。


……あっという間にまた一人。


「蓮様のバカ…」


ポツリと呟いた声も、簡単に消えてしまう。

辺りを見渡すと、さっきまでいた子供たちもみんないなくなっていた。




そういえば、蓮様に出会ったのも…再会したのも…この公園でしたわ。


いつもいつも、わたくしを助けてくださいました。

蓮様は本当にお強くて、いつも悪者をやっつけてしまうのです。


それを見て、わたくしは暴走族になりたいと思ったわけですし。


……蓮様は本当にお強い。

わたくしには、弱い部分は見せてくれないのですか?


「蓮様の秘密、わたくしに教えてはくれないのですか…?」


静かにそっと、お花に向かって話しかけた。