「開いてるから」


乱暴にそう言い放つと、ゆっくり開いたドアから満面の笑みが覗いた。


「あら、どうしたのです?そんな所に座られて」


どうしたって…状況整理中だっつの。

まさか、これからずっとこのペースか?


「あら?顔色が悪いような?」


「何でもねぇよ。何か用?」


「はい!!暴走族教えてくださいっ」




イマイチ理解できねんだけど……


「何で暴走族になりたいんだ?」


お前、お嬢様だろ?

もしかしてバカにしてんのか?


すると、ケロッとした顔で言われた。


「蓮様みたいに強くなりたいのです♪」


……コイツが全然分かんねぇ。

俺がバカなのか?

この女の方だよな?