そう言って意地悪く笑ってみせると、彼も同じように笑った。


「わかった。・・・絶対、泣かせないから。」


 ・・・また、少し涙がこみあげてきそうになった。



「あ、でもこれOKじゃないから!」

「は!?てめどういうことだよそれ!!」

「考えるからー!ちゃんとっ!」


 すでに逃げる準備万端の私に、彼はため息をつきながら言った。


「・・・名前。」

「え?」

「アンタの名前!」



 ・・・名前も知らずに私に告ったのか、コイツ。


 まぁ、それくらいは許してあげよう。


「私の名前は・・・------」




          ●END●