梨佳に腕を捕られて、亜衣はその場にしゃがみこんで泣くことしかできなかった
そんな亜衣を梨佳がやさしく頭を撫でてくれている
「もう！亜衣は泣き虫なんだから、」そう言った梨佳の顔もなんだか悲しそうだった
亜衣の頬に涙がポツリと落ちてきた
亜衣の涙じゃない……
亜衣の目の前には涙を流している梨佳がいた
「え…どうしたの……？」
「ご、ごめん…何でもないよ…」
明らかに様子がおかしい梨佳
だけど、梨佳の涙を見て、自分はもういつの間にか涙を流していなかった
ここは亜衣がしっかりとしなくちゃ！！
「さ、行くか！」
「亜衣…もう大丈夫なの…？？」
