小さな願い

「亜衣、早くして!」


「どうしたの?幹?そんな急いで」



「慎太郎が、事故に…あった…早くきて」


「え…?慎ちゃんが?」


「そんなハズがないよ…だって亜衣、さっき慎ちゃんにまたねって言われたばっかだもん」


「とにかく早く来て!!」




あの日は突然の出来事に頭がついていけなかった


幹からの電話に出るまでは…すっごい幸せだった





慎ちゃんはうちへ帰る途中に事故にあった




それから、2ヶ月間



慎ちゃんはずっと眠ってた




「慎ちゃん、来たよ」



「今日ね、学校で調理実習やったんだ、でね亜衣にしてはすっごいおいしくできたんだよ」


今日も慎ちゃんに話かける


慎ちゃんが事故にあった日から病院を通うことが日程になっていた




毎日どんなに話かけても、慎ちゃんは答えてはくれない




疲れているせいか…今日は慎ちゃんのベットの隣の椅子に横たわって


眠った



目を覚ましたころには慎ちゃんがこっちを見つめていた



これは…夢なの…?


ほっぺをたたいたら、痛かった



なんと慎ちゃんが目を覚ましていたのだ


お医者さんに「奇跡的です」といわれた