小さな願い

次の休み時間、なんと山田くんがやってきた



あまり会いたくなかったのにな…


周りからヒューウ、ヒューウと聞こえてくる




亜衣は急いで山田くんのもとに駆けつけた



「俺、桜井さんと一緒に帰りたいんだけど、いいかな?」



「ぅん…いいよ」


「じゃあ、俺もどるね」


「うん…」


「放課後教室にくるね」



山田くんが教室を後にした



多分山田くんが来たことで、守山くんはすべてを悟ったと思う




「おーい、桜井、お前…」


どうやら予想通りだったみたい…


「…」


「告白OKしたのか?」



「うん」



亜衣は自分で選んだ道を歩くために、

梨佳や守山くんと関係を切ると決めた



「守山くんには関係ないじゃん…」


「そうだよな…梨佳が放課後、資料室に来て!だってよ」


「わかった」



梨佳が亜衣に話があるのかな?


仲直りかな?でも、縁を切る!とか言われたらどうしよう?!




色んなことが頭の中をぐるぐると回っていた





時間も早い、あっという間に放課後になった


山田くんとの約束も忘れ、資料室へと向かった