どんな友達よりも、お母さんが一番の親友だから。

「ただいま-」

居間のドアを開けて、お父さんが顔を覗かせる。

「治彦おかえり-♪」

お母さんがすっ飛んできて、お父さんに抱きつくのはいつもの事。

それを笑いながら見守るのがあたしの仕事。

実父じゃなくても、優しくて異常なくらいかっこいい父親と、それに惚けてる美人な母親。

あたしの宝物だった。