逸美がここに引っ越してくるのが、3日後に迫っていた。

生活は、変わらない。

ただ…お父さんとお母さんは話さなくなった。

あの夜中の一件から、ダブルベッドで一緒に寝ていた夫婦の、嫁の方が娘の部屋に転がりこんできた。

「仕方ないじゃん、実の娘が一緒に住みたいって言ってんだから。」

そんな心無い言葉すらかけてくる娘を、お母さんは無表情で見つめるだけ。