あたしは頷いた。

お母さんが部屋を飛び出していく音が聞こえて、あたしも立ち上がる。

お父さんと血が繋がっているのは逸美かも知れない。

でも、あたしは今日まで一緒に過ごしてきたリーチがある。

あたしは気付けなかった。

二十歳を過ぎて父親の所に転がりこんでくる人間の魂胆と…

お母さんの行き場の無い

涙に。