もう一度言うけれど

あたしに実父の記憶なんて無い。

顔だって見た事もない。

そりゃそうだ。

あたしが生まれて、まだ四ヶ月の時に離れたんだから。

小学校に上がる前には気付いてた。

『この人は、あたしの本当のお父さんじゃない』

それでも良かった。

お父さんがあたしを抱っこしてくれたら、嬉しかったし。

お父さんが学校に来てくれる日は、誇らしかった。