あたしは目をつぶりながら柘気に話しかけた。 「あたしは柘気のことが好きだよ?」 「うん」 あたしに自分が泣いてるって知られないように震えそうな声を我慢している柘気。 ごめんね…柘気。 あたしはあなたが大好き。 だけど… 「あたしは柘気のことが好きだけど…これは恋じゃない…あたしが愛してるのは十夜くんだけなの…」 あぁ… 柘気が泣いてるからあたしまで泣けてきちゃったじゃない…。 「知ってるよ…」 柘気はあたしの耳元でそう呟いてあたしをもう一度抱き締めてくれた。