狼王子に監禁されて





自分の体温が上がっていくのがなんとなくわかった。





「行動一つ一つが可愛くてなんかいつも笑ってる感じで…そして十夜だけをずっと想ってて…」





柘気の笑顔は見ているだけで悲しくて…でも少し優しさが混ざった笑顔だった。





あたしは今ここで柘気に本当の自分の想いを伝えたいと思った。





だからあたしは柘気の手を優しく触れてゆっくり目を閉じる。





「亜美の本当の気持ちが知りたいな…」




あたしの膝に冷たい何かが落ちた。
それは汗なのか…柘気の涙なのかは分からない。