閉じ込めた本当の気持ちがもう扉をこじ開けて出てきてしまったの?




どうしたら柘気だけを見れるんだろう。
柘気だけを見て
柘気だけを愛することができるんだろう…。




あたしの心に何か重たい鉛があるみたい。




「はぁ」




「さっきからため息ばっかりだなぁ?」




あたしに話しかけてきた彼は壁に寄りかかりあたしを優しくもトゲのある笑顔でジッと見ていた。