柘気と繋いでる手からどんどん熱が増していく。




こんなの[いいよ]って言うに決まってるじゃない。
嬉しすぎて死んじゃうよ…。




だけど
あたしの口から出た言葉は自分が思っていることと違っていた。




「少し待ってください」




それだけ言って部屋から出ていく。
柘気はあたしを十夜くんみたいに止めてはくれなかった。




「はぁ…」




なんであたし[いいよ]って言わなかったんだろう…
1時間ぐらい前に柘気だけを愛すって思ったばっかりなのに…