あたしは息が荒れている柘気の方に近づいた。





「柘気…大丈夫?」





「あぁ…」





柘気の顔は真っ青で眉間にシワをよせながらそう言った。
あたしは柘気が嘘をついてるってことがすぐにわかった。





「柘気…」





震える柘気を優しく抱き締める。





いつもならあたしが抱き締めたら柘気もあたしのことを抱き締めてくれるのに…
今日の柘気はあたしを抱き締めてくれなかった。