それを見て、背筋がゾッとした。 その赤はまさか… あたしの、血? 神藤くんの唇が、再び近づいてくる。 茫然としているあいだに、 また唇を塞がれた。 かすかに感じる血の味。 あたしの味? そんな、まさか。 血を吸う人なんて…。 そこまで考えた時、脳裏に去年見たハリウッド映画が思い浮かんだ。 吸血鬼を好きになった女の子のお話。 吸血鬼?