公園の片隅で、オレは彼女の首筋をむさぼる。



「…ん」


ヒナがもらす声。


それは聞きなれたはずなのに、オレの体はやっぱり熱くなった。



貪欲に、ほしい。


彼女の血が。


彼女の血だけが。



彼女の首筋から唇を離すと、今度は彼女の唇にキスをした。


吸血が始まってからの、いつもの日課。


オレにとっては大事な行為だった。



実はこれ、オレの匂いを付けてる。


マーキングってヤツだ。